ジョージアの気候
ジョージアは、一年を通じて観光客を魅了する温暖で多様な気候に恵まれています。近年、観光インフラへの積極的な投資が進み、この恵まれた気候条件を生かして、黒海でのスキューバダイビングから、ヨーロッパ最高峰の山々でのアルペンスキーまで、多彩な観光アクティビティが楽しめるようになっています。
ジョージア西部、特に黒海沿岸地域は、亜熱帯性の温暖で湿潤な気候が特徴です。夏は湿度が高く暖かく、7月の平均気温は+22〜+24℃です。冬も比較的穏やかで、1月の平均気温は+4〜+7℃程度です。降水量は年間を通じて豊富で、特にアジャリア地方では国内最大級の降水量を記録しており、主に春と夏に雨が多くなります。
黒海沿岸の気候は、年間を通じて太陽と海のアクティビティに理想的です。特に晩春には、アジャリア山脈に残る雪と沿岸部の温暖な海水のおかげで、1日でウィンタースポーツと海水浴の両方を楽しむことも可能です。
一方、ジョージアの東部では、気候は亜熱帯性から温暖乾燥気候へと変化します。サメグレロのコルキス低地からイメレティ地方を通り、カヘティ地方のイオニ高原に至る地域では、空気が次第に冷たく乾燥していくのが感じられます。東部の代表的な地域であるカヘティでは、夏の平均気温は+20〜+24℃、冬は+2〜+4℃です。
ジョージア東部では降水量が少なく、雨が降る日も予測が難しい場合があります。まとまった雨が降るのは、主に春の中旬から晩春にかけてで、それ以外の季節には日照に恵まれた晴天が続くことが多いのが特徴です。ただし、時折、1時間以内に終わる短時間の激しい雨が降ることもあります。
コーカサス山脈の気候は変わりやすく、天候が急変することも少なくありません。寒波の到来時には激しい降雪、豪雨、雹を伴うことがあります。
ジョージアの山岳地帯では、夏でも気温が低く、7月には+4℃まで下がることがあります。高山地帯では1月の最低気温が-16℃に達することもあり、東部および西部の山岳地域では豊富な降雪量が見られます。このような条件は、ウィンタースポーツ愛好者にとって理想的な環境であり、クロスカントリースキー、バックカントリースキー、アルペンスキー、スノーボードなど多彩なアクティビティが楽しめます。中でもグダウリでは近年、ヘリスキー(ヘリコプターを使った滑走地へのアクセス)が人気を集めて
ジョージア中央部、南部、東部(シダ・カルトリ、トビリシ、サムツヘ=ジャヴァヘティ、クヴェモ・カルトリ、カヘティ)に位置する渓谷や谷間では、頻繁に強風が吹くことがあります。この風を利用したパラグライダーやパラセーリングは人気のアウトドアアクティビティで、特にトビリシ貯水池とその周辺の緑地帯では、レジャーとして多くの人々に親しまれています。また、ジョージアの多様な地形が生み出す微気候の変化も顕著で、わずか1キロメートル以内の範囲でも気温や湿度、風の強さが大きく異なることがあります。